「ボージャイ・ストーン(ボージーストーン)(1)」
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カレン・ギルスピー。後のイラストはカンサスインディアンのチーフ。
カレンは彼が自分の過去世と信じている。
カレンとボージャイの物語
◆「ボージャイ」との出会い
幼い頃のカレンは言葉の発達が遅く両親を心配させていました。 しかし本人は、
そんなことは気にもせず、カンサスの大自然の中で多くの動物達と交流し、
満ち足りた日々を過ごしていたといいます。
なかでも彼女の大の仲良しはワタリガラスの「ボージャイ」でした。
カラスと楽しそうに会話するカレンを見て周囲の大人たちは少し気味悪がっていたようです。
ある日、カレンは祖父に連れられて彼の土地にある自然のピラミッドのような山へ
遊びに行ったときのことでした。雨で地表が洗われたあとに、
不思議な形をした石があるのを見つけました。
ゴツゴツとした石の周りに滑らかな表面の石がサークル状に形作っているさまを見た
幼いカレンは、それはカラスの「ボージャイ」の巣で、それぞれの石がボージャイの卵のように
見えて、それを大切に持ち帰りました。そしてこの石を「ボージャイストーン」と名づけました。
それ以来、祖父の山を歩き周り、ボージャイを拾い集めることが彼女の新しい遊びとなりました。
カレンは成人してもなお、この石を拾い集める遊びを続けていた為、
周囲の人々はいい大人がそんな黒くて地味な石を集め、大切にしていることが
まったく理解できませんでした。
当のカレン自身もなぜこの石にそんなに深く魅了されているのか説明できなかったのです。
◆「あなたはボージャイの守護者です」
1970年頃のこと、カレンは友人と一緒にとある著名なチャネラーを訪ねました。
当時のカレンは敬虔なクリスチャンで、チャネラーやチャネリングに関してとても懐疑的で、
このときも友人の頼みで付き添いとして渋々やってきました。
そのチャネラーはトランス状態に入ると突然、付き添いであるカレンにこう言いました。
「偉大な真理の名はボージャイです。そしてあなたはボージャイの守護者です」
カレンが暮らすカンサスから何百マイルも離れた地で、
ごく身近な者しか知るはずの無いボージャイの名が突然出てきたことに彼女は驚愕し、
動揺しました。
そしてカレンは数年前に起きたある不思議な出来事を思い出しました。
◆神秘体験
1960年代の後半、最初の子供が生まれて間もなくのある夏の午後、
カレンは子供を寝かしつけながら寝室で聖書を読んでいると、
裏口から誰かが入ってくるような物音に気がつきました。
夫が帰宅したものと思い、出迎えようとそちらへ向かいましたが誰も居ません。
夫が悪ふざけをしているものと思い、クローゼットの扉を開けてみたりしていると
ダイニングのほうから気配がします。
行ってみると、部屋中に白い霧が立ち込め、ブラインドから差し込む夏の日差しが
当たって怪しく光っていました。
呆然とその光景を前に立ちすくんでいると、霧はどんどん濃くなり、
まるで雲の中にいるような状態になってしまいました。
カレンはふと子供達のことが心配になり、慌てて寝室に戻りました。
いったい何が起きているのか頭を整理しようとベッドに腰掛けました。
しかし、その霧のようなものは寝室の入り口までやってきて、
段々と一箇所に集中し、人の形になってきたのです。
カレンは悪魔の化身だと思い、神に祈り、助けを乞いました。
しかし、その存在はただそこに静かに立っていました。
カレンは直感的にその存在の穏やかで愛に満ちたエネルギーを感じ取り、
これが悪魔の類ではないと確信しました。
恐怖と不安が消えていくと、その存在はカレンの目の前にスッと近づいて来ました。
カレンは「あなたは神の使いですか?なにか私にメッセージがあるのでしょうか?」
そう訪ねました。
その瞬間、ドンと胸の辺りに衝撃を感じ、その存在は消えてしまいました。
あっけにとられたカレンは「いったいどういうことなのでしょうか?
これがメッセージなのですか?」と慌てて尋ねました。
その後、すぐに胸に、体中、手足の先まで暖かく心地よいエネルギーを感じ、
そして自分の胸の内側から声がしました。「私はあなたに真の智慧を与えにやってきました。
あなたにその智慧を授けましょう」その声を聞いた瞬間、全身は心地よい暖かさで包まれ、
目の前の膜が剥がされたかのように全てのものが鮮明に見え、
そして今まで耳栓をしていたかのように思えるほど周囲の音が明瞭に聞こえました。
カレンはこの体験に感動し、興奮しましたが、当時の彼女はこのメッセージの意味を理解できていませんでした。夫を始め周囲の人からも「夢でも見ていたんだろう」と言われ、子育てや家事に追われるうちにいつしかそのときの感動も薄れ、なにごとも無い日常に戻っていきました。
◆万物の源との絆
チャネラーから「偉大な真理の名はボージャイです」と告げられたカレンは、
あの夏の霧の存在を思い出していました。
「あの存在…私の中に入ってきた霧はなんだったのだろう?」心の中でそう自問すると
そのチャネラーはなにかに集中するようにしばし無言の時間がその場に流れました。
程なくしてチャネラーは口を開きました。
「あなたの疑問に答えるためには万物の根源(ソース)まで行かなければなりませんでした」
「あなたが結びついた存在はソースそのものです。あなたの魂は数え切れないほどの
過去生を経て今世でついに到達したのです。
あなたの魂が永いときの中で学んだ愛のエネルギーが、
根源へあなたを結びつけるまでに成長したからです。万物は、このソースと絆を持ちます。
充分に成長すれば皆、あなたと同じような体験をするようになります。
ボージャイを護り、人々に伝えなさい。それがあなたの使命であり、
多くの人がソースとの絆を育てることをサポートします」
以来、ボージャイストーンを護り、ひとりでも多くの人にボージャイの素晴らしさを伝え、
手渡すことがカレンのライフワークとなりました。
そして現在に至るまで多くの人々に愛されています。
※写真、資料提供:EARTH-LOVE WORKS
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